幸福

『the future changes the past』

不完全で愛おしい。

2021.10.01.02

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『寂しさの根源』

この一小節がなぜこんなにも胸に響いたかという理由

 

とっても楽しかった。

 

友人と久しぶりにの再会や、

去っていく同僚を送り出す会など、

涼しくて気持ちいい夜空の下でちょっぴりエッチな気分になりながら

二人で手を取り合って終点前の電車に乗り込んだり、

 

それでも時間は足りない。

 

時間との闘いだとあなたは呟く。

 

去ってしまったのは自分が負けた気分になるのが惨めで、

荒ぶるあなたを見て私たちは本当に凄く似た者同士なんだと確信した。

今思えば喧嘩する父と母もこんな気分だったのかもしれない。

 

こんなにも考えてるのに、どうして俺はこんな気分にならないといけないんだ。

否定されてる気分だったと呟くあなた。

言葉選びが下手糞すぎるとも付け加えて。

 

逃げてる、グレーは嫌いだ、ダメなの?と

言葉が凶器になってしまうのはきっと私はとても我慢してるとどこかで思ってるからだと思う。

それは彼も同じで、私が見えてない部分で時間と戦って、一分一秒大事にしてる分、

そして誰よりも完璧にシュッと見せたい分できない自分に腹を立てている。

それを私にも求めて、私ができていない事へ俺の方が考えてると言う。

人決めつけるには乱暴だと、話を聞いてほしいと言われたときは、

キャバ嬢にはなれないなと心底思った。

 

結局寂しさの根源と同じで、お互いがお互いになれない故の愛の悲しみ。

でもわかりたいと強く願う深い愛があるから。

誰にも向ける事ができない最上級の愛のエゴ。

 

傍に居たいと一番の願いをあなたは一番難しいという。

簡単に言っているつもりでもない。

でも去ってしまったのは、少しばかりあの悲しみをわかってほしかったから。

私がすべき事はやり返しじゃなくて、愛の抱擁だった。

怒り狂い悲しみに暮れるあの人に便乗するのではなく、後ろからハグしながら少々乱暴なキスでもすればよかったと。ごめんね。一分を無駄にしてしまった。

でも、残りの10分を大事にしようねって。一言付け加えればよかった。

カラオケで歌う彼を見てなんて不完全で愛おしい存在なんだろうと思った。

この人もきっともがいている。ってなぜか感じた時すごく愛おしい気持ちになった。

年齢も経験もそこには関係なくて、ただ一人の人として愛おしく思えた。

 

少ない時間で分かり合えるにはやはりすごく難しい。

伝えきれない想いもある。

言葉にしたがる私、行動でしか示さないあの人。

未来を生き急いでる私、目の前の時間に追われてるあの人。

グレーが嫌いな私、100を追い求めてる中の中途半端さも大事なんだと思ってるあの人。

未来への決断は早い私、明日に関係するのなら今すぐ動くあなた。

すぐ未来へと肥大化させる私と、今この瞬間しか考えてないあの人。

 

一体何が私たちをここまで繋ぎ留めているのだろう。と不思議になるくらい。

 

それでも似てる部分はとっても似ている。

お互いに分かり合えるって絶対どこかで確信している部分もある。

100パーセント分かり合えないと諦めていながら。これも彼の言う矛盾かもしれない。

 

白と黒をはっきりさせたがるのは、私がグレーな存在だから。

どこにも属さない自分はこの世からいつか蒸発してしまうんじゃないかって。

あなたの100で居たいんだ。これも私の最上級なエゴ。

何もできない俺は祈るしかない言葉にとっても傷つきながらも。

未来はわからない。

 

不完全なままぴったり合わさって一つになる愛を味わいたい。

 

明日は邪魔しないからと言い残して切った電話。

今日はすごく長い一日になると思ってた。

でも連絡が来て、返す勇気はなかった。

きっと電気もつけずに暗い部屋で過ごしているであろう私を心配して、

送ってくれたはずなのに返す言葉が見つからない。

返事が欲しい時に返事はもらえずに、

話す事はないだろうと諦めてる時ほど言葉はやってくる。

これも矛盾なのかもしれない。

 

どうか私を思い出す時は笑顔でいてほしい。

ただそう思いながら文を打つ。